ポーセリンペインティングとは

【上絵付け】釉のうえ(Over-glaze)に洋絵具で絵付け

      (painting)し、800℃前後で焼成し、

      絵具を釉に接着させたもの

 

【洋絵具】 鉛ガラス+顔料+硼砂+硼酸+珪石(フラッキス

                       フリット)

【和絵具】 鉛ガラス+彩料 ( 唐石・鉄・コバルト

             アンチモン・白玉・銅・マンガン等)

 

              


アメリカンペインティング

イギリス生まれのエドワード・リセットが、ヨーロッパで盛んになってきた上絵付けの技法を 1861 年アメリカに持ち込んだのがきっかけだと言われています。

ヨーロッパで親しまれている 伝統的な文様だけでなく、磁器を画板として写実的に油絵的な表現をする分野が広がり、 アメリカン チャイナ ペインティングとして普及しました。

絵を描いた事がなくても、焼成を 重ねる事で、実際の絵に近づく事が出来るという方法です。

また上絵の特徴である描いた絵具の 面を抜き出して白く見せる技法から、一度焼きでムードのある表現をする方法も生まれてきて、 南米・メキシコなどではこの方法から出発しています。

日本で上絵をしていてブラジルに移住し、 現在チャイナペインティングの教師として活躍している方もいます。その事からも、日本的 技法が多くの国の愛好者に広まっています

ヨーロピアンペインティング

1708 年にドイツのマイセンでヨーロッパ初の磁器が誕生し、ヨーロッパ各地に広まりました。

その後スイスのニオンという人口 2000 人の小さな町で、原材料はフランスから、上絵の 材料はドイツから、また技術者も両国からという不安定で小規模な共同経営の民間製陶所が ありました。

地方貴族や中産階級に支えられていましたが、常に合理化をせねばならぬほど 経営状態が不安定で経営としては 30 余年で終わりました。

そのため型の種類は限定されて いたのですが、それに対し絵付けの文様は数多くありました。

現在ジュネーブを中心に、 このニオン様式の上絵付けを趣味として楽しんでいます。日本でのヨーロピアンスタイルの 上絵付けは、ニオン様式から始まるグループも多くみられます。
現在では、ヨーロッパのいろいろな名窯のスタイルを取り入れて、趣味ならではの時間を かけた美しい作品作りを楽しんでいます。